昭和から平成の三条通
節分、もちつき
2008年より「三条高倉 春を呼ぶ節分もちつき大会」と題して、京都文化博物館ウッドデッキにて節分の餅つき大会を開催しています。
魅力ある地域づくりと、三条通で仕事や生活をされている方々と三条通を訪れる方々との交流を願って開催しています。
また、地域の子供たちに「餅つき」という日本の文化を伝えていきたいという思いもこめられています。
このもちつき大会では、20kgのもち米を用意して、蒸籠で蒸して、石臼でつきます。
ついた餅を小さく丸めて、あんこ、きな粉、砂糖醤油などを用意して、地域の方々や三条通を訪れた方々に振る舞っています。
1臼ついただけでもふらふらになりますが、20kgの餅米というと10臼以上になり、協議会メンバーだけではとても間に合わないので、京都学生祭典の学生さんがいつもお手伝いに来てくれます。
若い力をお借りして、地域の方々と一緒になって賑やかに餅つきをしています。
その中で、海外から観光で来た方が飛び入りで挑戦していただいたり、通りがかりの方がご指導をしてくださったり、子どもたちにも体験していただいたりと、地域と学生、観光客、子どもたちが一緒になって楽しいひと時を過ごしております。
そして、もちつき大会を盛り上げるために、京・獅子舞プロジェクトの皆様による獅子舞のステージや、子どもたちが独楽やけん玉などの昔あそびを体験できるコーナーがあります。
このもちつき大会が、地域の方々の交流の場となり、京の三条まちづくり協議会の目指すまちづくりを広く伝えられる場にしたいと思っています。
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お神輿祭り
「三条通りお神輿祭り」は、1996年より始まった地域で祇園祭の3基のお神輿をお迎えする行事です。
この祭りは、京の三条まちづくり協議会が主催し、地域住民の交流と地元文化の継承を目的としています。
三条通りお神輿祭りは7つの町内と3つの旧学区にまたがる地域で行われ、地元の子どもたちや新住民に伝統文化を伝える重要な役割を果たしています。
祇園祭では、7月17日の神幸祭と7月24日の還幸祭にお神輿が渡御されます。
1965年までは山鉾も17日の前祭と24日の後祭に分かれていたが、1966年からは山鉾は全て17日に合同で巡行するようになりました。それにもかかわらず八坂神社の神事であるお神輿渡御は昔も今も変わりなく2日に分けて行われています。
祇園祭の3基のお神輿はそれぞれ違う経路を渡御されますが、24日にはお神輿が3基とも三条通を通られます。これは平安時代から変わらない伝統です。
三条通りお神輿祭りは、京都文化博物館前と株式会社千總前で隔年開催されます。
祭りの日には、地域住民や子どもたちと交流を深めるために、京都学生祭典の学生ボランティアにお手伝いいただいて、花火やヨーヨー釣りなどのイベントが行われます。
また、丹波八坂太鼓の奉納演奏も行われ、祭りの盛り上がりを見せます。
お神輿が到着すると、輿丁によって勇壮に差し上げられ、参加者たちにその力強い姿が披露されます。
祇園祭のお神輿の渡御は年々知名度を高めており、三条通りお神輿祭りにも地元の人々だけでなく海外からの観光客も多くいらっしゃいます。
特筆すべきは、2014年の7月24日には、49年ぶりに後祭の山鉾の単独巡行が復活したことです。
ただし、道路環境の問題で御池通が巡行ルートになっており、かつての三条通の巡行には戻っていません。
将来的には、三条通で朝に山鉾を迎え、夜にお神輿を迎える伝統的な形への復帰を目指しています。
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今の京都三条の街並みと電線地中化、無電柱化
(左)三条柳馬場東向 :信号機撤去前(右)三条柳馬場東向走:信号機撤去後
三条通の整備と交通問題の解決を目指して1995年に発足した「京の三条まちづくり協議会」では、1998年から2001年にかけて三条通を歩車共存道路として整備しました。
街灯のデザインや光の色も決定され、三条通はより安全で魅力的な街並みへと変化しましたが、歩行者の増加と車両の危険な運転が問題となり、2014年3月には中京警察署へ時速20kmの速度規制を求める要望書が提出され、2015年11月に実現。
これに伴い、交差点のカラー化やピンコロ舗装が施され、信号機の撤去により交差点は一時停止規制となり、車は注意しながらゆっくりと通行することとなりました。
(左)三条富小路の現状(右)電線地中化・無電柱化のイメージ写真
また、三条通の電線地中化・無電柱化は、景観保護と安全性向上を目的とした重要なプロジェクトです。
電線地中化・無電柱化により、台風や地震などの災害時に電柱が倒れるリスクを減らすことができ、災害時の緊急車両の通行がスムーズになるなど、道路防災性能の向上が期待されています。
かつ、2014年に復活した祇園祭の後祭巡行が元々の巡行路の三条通に戻った場合、電線が邪魔になるので、電線地中化はその解決策として重要です。
三条通の美観向上と機能性の向上を目指すこれらの取り組みは、「歩いて楽しいまちなか戦略」を推進し、京都全体の魅力を高めるための重要なステップです。
これらの取り組みを通して、1200年を超える悠久の歴史を誇る街並みを保護し、かつ現代の都市機能を向上させて行きたいと考えています。
そのために、これからも協議会は、地域住民や関係者と連携し、三条通をより魅力的な街並みへと発展させるための努力を続けていく予定です。
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地域景観づくり
地域住民が主体となって景観づくりに取り組む組織として京都市が認定する制度「地域景観づくり協議会」の認定を2016年11月に受け、2017年6月には同協議会の活動区域内の景観保全・創出のための方針をまとめた「地域景観づくり計画書」が同市より認定されたことから、「景観まちづくり委員会」を設置し活動を開始しました。
同委員会では、地域の良好な形成を目指して8名の幹事、副委員長、各町内会長及びマンション理事長で構成される常任メンバーで、毎月第二・第四火曜日の幹事会を中心に活動しています。
また、同委員会は、1985年(昭和60年)に「三条通歴史的界わい景観地区(現「三条通界わい景観整備地区」)」の指定を受けた、歴史ある美しい建物が並ぶ区域において、この美しい街並みを守り、さらにより良い街並みの形成を目指すことを目的としています。
そして、暮らしの環境と商いの賑わいを共存させてきた知恵を繋ぎ、培われてきた文化の薫り(かおり)を大事にする「品格のあるまちづくり」に裏づけされた景観まちづくりを進めていけるよう、今後も地域の方々、活動を通じて交流を持つことになった関係者の方々と協力しながら活動に取り組んでいきます。
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弁慶石
「弁慶石」は、様々な怪力伝説を持つ武蔵坊弁慶に関連する歴史ある石です。
弁慶はその怪力で知られ、琵琶湖の三井寺から比叡山の延暦寺まで釣鐘を引きずり上げ、逆に三井寺に投げ返したなどの伝説がありますが、「弁慶石」は弁慶の力自慢を示す石ではありません。
この「弁慶石」の起源には複数の説があります。
ある説によると、弁慶が奥州にいた際にこの石を愛し、弁慶が奥州高館で亡くなった後、石が彼を慕って生まれ故郷である三条京極に来て、1454年(享徳3年)にこの地に運ばれたとされています。
それにより、この地域は「弁慶石町」と呼ばれるようになりました。
『京雀』(1664年(寛文4年))で示される他の説では、鞍馬口の加茂川の岸にあった弁慶がよく腰掛けていた大石が、ある年にこの地域まで洪水で流されてきたとされ、『京都民俗志』(1968年)では、江戸の弁慶橋を作った御大工棟梁の弁慶仁右衛門のの庭にあった石だとされています。
興味深いのはこの石の素材で、緑色片岩という素材は近畿から四国にかけての中央構造線近くで採れるため、奥州から京都に移動したという説には疑問が残りま
現在の弁慶石は階段の踊り場の下に置かれており、「雲」と書かれた貼り紙がその上にあります。
これは、踊り場の床の裏に書かれた「雲」の文字が弁慶石の上に浮かぶ大空を表しています。
ちなみに、この石は2003年の映画『名探偵コナン迷宮の十字路』にも登場したため、聖地巡礼で訪れる映画のファンも多くいます。
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三条で遊んでみよし
2021年に始まった「三条通りで遊んでみよし」は、毎年秋ごろに車道の一部区間を通行禁止にして、道を活用して実施している「まち」と「みち」の未来を考えるイベントです。
歩いて楽しい道、ゆったりできる憩いの道、楽しく遊べる道、人と繋がれる道、文化を感じられる道、安心して活動できる道という6つの目的を実現できるみちづくりをすべく開催しています。
遊んでみよしのイベントでは、歩行者中心の道の活用方法を探るため様々な催しを行っています。
子ども達を対象とした三条に関連したワークショップや、けん玉、独楽、道に描くチョークアートなどの昔遊び、芝生や椅子を道の真ん中に置いた休憩場所、三条の雰囲気にあった音楽を聞きながらお酒や食べ物を楽しむ大人の飲食スペースなど、幅広い世代が「みち」を楽しく活用できるイベントとなっています。
この遊んでみよしは、三条通周辺の東西・南北の細街路も含めたエリアにおいて、それぞれの通りの個性がにじみ出るような、エリア全体の魅力向上を図ることを目的に開催しています。
また、無電柱化事業と連動した道路空間の再構築により、歩きたくなるまちづくりを目指して開催しています。
歩道がなく幅員の小さい道路を対象とした「みち」の利活用、そして歩きたくなるまちづくりの京都モデルの可能性を示したいと考えています。
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